トヨタのミニバンのアルファードの販売台数が伸びているそうです。アルファードと言えば、高級ミニバンの代表格で500万円台がボリュームゾーンのヤンキー御用達と言われる威圧的なデザインで、庶民にはなかなか手の出せない車です。「見栄っ張りかお金持ちが多いんだなぁ」とありきたりの感想を持ったのですが、ちょっと前のネット記事によると、実情は少し違うようです。
その記事によると、アルファードの購入者の増加は、オラつきたい見栄っ張りが増えたわけでなく、社会的な価値に敏感な合理的経済人が購入しているとのことでした。その理由は、アルファードのリセールバリューにあるそうです。通常の車の価値が3年で半分になるのに対し、アルファードは人気グレードの場合は、8割を超えることがあるそうです。
3年で買い替えることを考えると、300万の車を買って、下取り150万よりも、600万のアルファードを買って、下取り480万円の方が合理的だということです。なるほどなぁと思いました。と同時に、将来の下取り価格なんて誰にも分らないでしょとも思いました。
現時点では、アルファードを買った人が得だったということは事実ですし、将来の下取り価格まで考えることは有益だと思いました。
実はこの視点が、マンション購入の際も大切になります。古いのに高いマンションは、割高なマンションではなく、マンションの価値が落ちていないマンション。新しいのに新築時の半額になっているマンションは、お買い得なマンションではなく、価値が維持できていないマンションとの見方ができます。マンション選びの際には、この視点を持っていただくと、違った見方でマンションが見えてくるかもしれません。
中には、10年住んで、買ったより高く売却される方もいらっしゃいます。高額帯のマンションで買ったよりも高く売れるのを見ると、「お金持ちはますますお金持ちに」と心の中で思ってしまいます。
マルタ不動産 岩城